【特集】 萩の郷土料理deアレンジレシピ のっぺい
イラスト:Atelier Kalton (アトリエカルトン)
萩の郷土料理と聞いて、みなさんが思い浮かべるのはどんな料理ですか?
例えば、おばあちゃんが作る料理。例えば、お盆やお正月に親せきが集まって食べる料理。そして、現代のライフスタイルの中では、なかなか家庭の中だけでは受け継いでいくのが難しくなっている料理とも言えるかもしれません。
時代の流れの中で、忘れられていくかもしれない郷土料理のことを、正しくちゃんと伝えていくだけじゃなく、楽しみながら、家族や仲間と教えあいながら、つないでいくきっかけになればいいな、という願いをこめて作られた「※萩ふるさとごはん」のイラストレシピとともに、わかりやすく伝えて、今の暮らしの中で受け継いでいったり、今の感性で再編集してアレンジした新・郷土料理レシピもご紹介します。
※萩ふるさとごはん・・・萩の大地で育まれた食材を生かした郷土料理や萩らしい料理。
あなたも、誰かと一緒に、楽しみながら、萩ふるさとごはんを作って食べてみませんか?
そして、萩の「食」の背景にある大地と人々が積み重ねてきた物語を聞いてみませんか?
それを知ったら、萩での暮らしが、今よりちょっと豊かなものに感じられるかもしれません。
第1回目となる今回は「のっぺい」です。
〇郷土料理豆知識〇
「のっぺい(汁)能平」は、日本全国に分布する郷土料理の一つであるが、地方により使用する食材は若干異なる。冬場を中心として、萩城下町の普段のおかずとして、祭りや仏事、客のもてなし料理としても親しまれていた。本来は葛粉を使ってとろみをつけていたが、現在は片栗粉や小麦粉が使われる。
※萩では、仏事の時には精進にする。ギンナンが入る。福栄では、汁気が多くなる。
(萩元気食の会 郷土料理冊子より)
■のっぺい■
《材料(2人分)》
・里芋 100g
・人参 60g
・鶏もも肉 50g
・れんこん 60g
・こんにゃく 50g
・ごぼう 40g
・干ししいたけ 1枚
・だし汁 150ml
・みりん 大さじ1
・砂糖 小さじ2
・薄口しょうゆ 小さじ1
・水溶き片栗粉 小さじ1
・塩 少々
《つくり方》
イラスト:Atelier Kalton (アトリエカルトン)
1.里芋は皮をとり、一口大に切り塩をふっておく。
2.しいたけは水で戻し6~8等分に切る。
3.こんにゃく、人参、鶏肉は一口大に切る。
4.ごぼう、れんこんは一口大に切り下茹でをしておく。
5.里芋をよく洗って、材料を全て鍋に入れて、だし汁を入れ火にかける。
6.煮立ってきたら調味料を入れて、中火で40分位煮る。
7.仕上げに水溶き片栗粉を入れて出来上がり。
■のっぺい黒酢煮■
作って次の日に残ったのっぺいを使ったアレンジメニューです。
《材料2人分》
・残りののっぺい(今回は基本ののっぺい2人分で作りました。)※汁気を除いたもの、具だけ。
・黒酢 50cc
・水 25cc
・黒砂糖 25g
・酒 大さじ1/2
・醤油 大さじ1/2強
・水溶き片栗粉 水:1/片栗粉:1/2
・パクチー お好みで
《つくり方》
1.水溶き片栗粉、パクチー以外の調味料を全て鍋に入れて火にかける。
2.砂糖がしっかり溶けたら火を止めて、水溶き片栗粉を少しずつ加えお好みのトロミ加減にする。
3.残りののっぺいを加えてよく混ぜる。
4.お皿に盛り、お好みでパクチーを添える。
※黒酢の酸味がパクチーによく合います。パクチーが苦手な場合はシソやネギな他の香味野菜を添えてください。
レシピ考案 地域おこし協力隊 竹森 れい