【特集】 萩のパン屋 「ル・コパン」

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道の駅「つつじ」内にあるパン屋さん「ル・コパン」には、北海道札幌市ご出身のオーナー長部 恭一さんの作るパンを求めて、営業日の水・金・土・日には、オープンの朝10時からたくさんのお客様がいらっしゃいます。

食べる人のカラダへの優しさを考えて作られる「ル・コパン」のパン。パン作りのこだわりから萩で店舗オープンまでの経緯など、長部さんにお伺いしました。

 

《ル・コパンの特徴》

〇 店主が”世界一カラダに優しいパン職人”を目指しています。

〇 白砂糖、マーガリンを使っていません。

〇 油脂には、無塩バター、グレープシードオイル、オリーブオイルなどを使っています。

〇 ベジタリアンの方でも安心して食べられるように、肉魚・※五葷(ごくん)・アルコールを使わない精進料理のスタイルです。

(※五葷(ごくん)/ネギ・ニンニク・ニラ・玉ねぎ・ラッキョウなど臭いの強い野菜で、精進料理の世界では避けるべき食材にあげられている。)

〇 どのようなポリシー・アレルギーの方でも食べられるオールフリー(グルテンフリー、ソイフリー、卵・牛乳不使用)のメニューも少しずつ開発していきます。

+撮影+ 萩市地域おこし協力隊 上田 晃司

北海道札幌市から移住してこられましたが、育ちの中でパン作りとかかわりはありましたか?

育ちの中でパン作りとのかかわりは特にないですが、両親が自営業だったのでいずれは自分でお店を開きたいと思い、大学卒業後はレストランや洋風居酒屋、カフェなどのフード業界で働いていました。パン屋さんに対しては「難しい仕事だろうな、でもおもしろそうだなぁ」というイメージでした。その後、自分のお店を開くことを現実的に考えはじめた時に、はじめはカフェをやるつもりでいたので、コーヒーショップのオーナーさんに相談したら、「コーヒーだけのカフェは特徴を出しにくいから、パンを自分で作ってそれをメニューに入れるのも良いかもしれませんよ」とアドバイスをもらい、何か特徴があったほうがいいと考えていたので、ベーカリーカフェを目指すことにしてパン屋さんでも働くことにしました。

札幌でパン店舗をオープンされた日にちと、その後萩でパン店舗を開こうと思われた経緯を教えてください。

札幌でオープンしたのは、2004年の4月23日です。12年間パン店舗を運営していましたが、色々あって閉めなければならず、その時にパンの仕事から離れようとも考えましたが、他にできそうなことや、やりたいと思うこともなかったのと同時に、これまで積み上げてきた経験の多さにも目を向けられたので、それを大事にしていこうと思い、やはり自分の能力を活かせる仕事はパン職人であると再認識し、パン作りを続けることにしました。その後、旭川市のパン工場で働いていましたが、時代性もあったので、自宅でパンを焼き店舗販売ではなく、ネットで販売する事業を計画して展開していきたいと思っていたところ、知り合いが住んでいた繋がりで、2019年の秋に初めて萩市に遊びに来て、海の美しさと城下町の雰囲気に魅せられました。それまでずっと北海道を離れて暮らしたことはなかったけれど、人生の転換期になるんじゃないかなと感じたことと、パン販売をネット展開するなら、どこに住んでいてもできると思い萩への移住を決めました。移住してすぐに店舗をご紹介いただけて、とんとん拍子に2020年3月30日にオープンすることができました。

オープンまですぐだったようですが、苦労されたことはありましたか?

萩で手に入るものが限られていたので苦労しました。特に生イーストを周南の業者さんに手配してもらえるようになるまでは、かなりパン作りが難しかったです。

「ル・コパン」という店名の由来を教えて下さい。

コパンはフランス語で、”男の子の友達”とか”仲間”という意味です。オープンの数年前に働いていたカフェにパンの本があり、その中に「同じ釜の飯を食べる」という表現に似た「パンを介して仲間意識を持つ」みたいな事が書いてあり、とても印象深かったです。「パンをきっかけに仲間が増えていくこと」を願ってこの店名にしました。

ル・コパンのキャラクターがパンダなのはどうしてですか?

お店オープンの際、高校時代の友人がパンダのヌイグルミをプレゼントしてくれたのですが、頭がカパッと開くようにできていたので、中にアメ等を忍ばせておいて、お子様同伴のお客様にあげていました。そのヌイグルミは「ルコパンダ」と名付けられていたのでそのまま定着した感じですね。

コンセプトを教えてください。

小さいスペースだけど、世界一カラダに優しいパン職人を目指しています。

カラダに優しいパンとはどういったパンですか?

肉・魚・アルコール・五葷などを使わないパンや、卵や乳などを使わないパンで、ベジタリアンの方やアレルギーの方にも安心して買っていただけるパンです。

「世界一カラダに優しいパン職人」を志すきっかけとなった出来事を教えてください。

Facebookが浸透してきた頃に、20代に親交があったけど疎遠になっていた方々と再び繋がり始めました。その中で、ベジタリアンにシフトしている方もいて興味がありました。丁度お店も10年という節目を迎えるタイミングだったので、ベジのコンセプトを少しずつ取り入れていこうと考えたのがきっかけです。

メニュー作りのこだわりはありますか?

小麦は北海道の物も使いますが、食材はなるべく萩にしかないものを使い、材料の持つ良さをなるべくそのまま使うようにしています。できるだけできたてを買って欲しいので、乾燥を防ぐために全て個包装にしています。全体的にバラエティに富んだ色々なパンが並ぶように心がけているので、現在はハード系の種類も少しずつ増やしています。いつか萩の特産品で「維新夢街道パン」という萩名物パンを作り、世界に届けたいです。

一番人気は?

ミックスフルーツブレッドです。生地自体には余計なものを入れず、4種類のドライフルーツの凝縮した自然の甘さを味わえます。他には食パンも人気です。たくさんご用意できるものではないですが、自信を持っておすすめできるので、購入機会がありましたらぜひ。事前に電話予約でのお取り置きも可能です。

パンを通して消費者に伝えたいことはありますか?

素材の持つ良さをなるべくそのままに、をモットーにひとつひとつ丁寧にお作りしていますので、ル・コパンのパンを食べて少しでもほっとする時間や気持ちを持っていただけたら嬉しいです。

現在の課題、取り組んでいることはありますか?

ありがたいことに、テレビとラジオの取材のおかげで、またさらにたくさんのお客様が来られるようになったので、早い時間にたくさんの種類のパンを焼いてそろえるようにしています。

これからパン店舗オーナーを志す人へメッセージをお願いします。

特徴をだしやすい商売だと思いますので、体力に自信がある方はぜひ。

+撮影+ 萩市地域おこし協力隊 上田 晃司

楽しかった日も、悲しかった日も、頑張った日も、頑張れなかった日も、どんな日でもル・コパンは愛情たっぷりの優しいパンで皆様のお越しをお待ちしています。

店舗情報については、

⇒買う/ル・コパンをご覧ください。