果汁たっぷり、まろやかな酸味と上品な香りの柑橘「長門ゆずきち」
長門ゆずきちNagato Yuzukichi
萩市の田万川地域原産の長門ゆずきちは酸味や香りを楽しむ香酸柑橘です。出荷時期は8月中旬ごろから10月までで、市内のスーパーや道の駅等はもちろん、県内スーパーでも販売されています。爽やかな香りとまろやかな酸味があり、果汁がたくさんしぼれるのが特長です。
ユズより優れているとの意味から「長門ゆずきち」と命名
もともとは、萩市田万川地域で、古くから庭先果樹として栽培されていました。1967年、田中論一郎博士(元静岡県かんきつ試験場長)の提案で、長門の国(萩市を含む山口県の北部地域の旧名)で生まれユズより優れているとの意味から「長門ゆずきち」と命名されました。昭和40年代、萩市田万川地域におけるカンキツ園の主体は夏ミカンでしたが、相次ぐ寒害と消費衰退に伴う価格の下落から長門ゆずきちに注目が集まり徐々に栽培面積が拡大していきました。
素材の味を活かす、まろやかな酸味と上品な香り
搾汁は8月上旬から可能で、9月下旬には果汁歩合は40%と香酸柑橘類では最も高い部類で、ジューシーな柑橘です。まろやかな酸味とさわやかで上品な香りが特徴です。ユズやカボスのように強い香りは無く、酸味も控えめなの で、料理に使ったときに素材の味を損ないません。
地元萩では、醤油に果汁を搾りこみ刺身につけて食べたり、魚のフライや鳥の唐揚げにレモン代わりに搾りかけたりするのが定番。焼酎には、搾って湯割り・水割り・オンザロックに、または輪切りにして用いたりもしています。
また、お菓子(寒天・ゼリー等)に果汁を加えたり、果汁を冷水や湯等で割って砂糖、蜂蜜を加えてジュースにしたりと、子供にも人気の長門ゆずきちです。