西洋種の影響を受けていない幻の日本在来牛「見島牛」

  • 年間を通して食べられる
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見島牛Mishimaushi

萩市沖から北西へ約45kmの山口県の最北端に位置する「見島」は、面積約8km2ほどの牛の形をした小さな島です。 大陸との海上交易の拠点として古くから栄え、約1000年の歴史を誇ります。
平地が少なかった見島では、山の斜面に棚田を築き、稲作を営んできました。そんな島の人たちの農耕生活を役牛として支え、共に生きてきたのが見島牛(みしまうし)です。

画像:見島牛

離島で純血を守り通してきた、世界が誇る和牛のルーツ

画像:見島牛

牛肉を食べる西洋文化が広がった明治時代以降、体の小さい和牛は体の大きい西洋の牛との交配が進められ、日本に古くから生息していた純粋な和牛は姿を消していきました。
そんななか、幸運にも、見島牛は、離島に生息していたことから西洋の牛との交配を免れ、純血を守り通してきました。そして、昭和3年、国の天然記念物に指定されました。現在、西洋種の影響を受けていない日本の在来牛は、この見島牛と鹿児島県十島村の口之島牛の2種類しか残っておらず、まさに世界が誇る和牛のルーツが今でも萩に残っています。

しかし、かつては500頭以上いた見島牛も、農業の機械化に伴い、昭和51年には33頭にまで激減しました。その後は、関係機関が一体となり徐々に頭数を増やし、現在は「見島牛保存会」の農家により約80頭が保護され、大切に育てられています。

画像:見島牛

日本海の離島の厳しい環境と自然の中で育まれた幻の牛肉

画像:見島牛のステーキ

日本海の離島の厳しい環境と自然の中で育まれた見島牛は、エネルギーを筋肉中に蓄えるようになり、鮮やかなサシの入った天然の霜降り肉となります。赤身は色濃く鮮やかで、日本の牛ならではの上質で濃厚な旨味が詰まっています。
見島牛は天然記念物のため、島内では牛肉として食べることは出来ませんが、繁殖用以外の去勢雄牛のみ島外に搬出され食肉用として肥育されます。食肉用として流通するのは1年間に数頭程度で、幻の牛肉となっています。市内でも食べられるお店がありますので、是非事前にお店にお問い合わせの上、日本在来種の見島牛をご堪能ください。

画像:見島牛極